診療が立て込んで、次から次へと患者さんの対応に追われる日々。医師としての仕事は常に時間との戦いと言ってもいいでしょう。
気づけば、デスクの上や周りにはカルテや医学書、書類が山積み。食事をとるのもやっと、なんて忙しさの中では、デスクの整理整頓なんて後回しになりがちですよね。
けれど、散らかったデスクが実はあなたの疲労感やストレスを増大させているかもしれないとしたら?
職場環境、特にデスク周りの整理状況が、心の状態や仕事のパフォーマンスに大きな影響を与えることは周知の事実です。
忙しい毎日だからこそ、デスクの片付けがもたらす効果を見直してみたいところ。
かといって、思いつきだけで片付けるだけでは、また数日も経てばもとどおりになってしまうものです。
今回は、医局のデスクを片付けるのに参考になった書籍を紹介しながら、ぼくが実際に行った具体的な方法を紹介します。
この記事はこんな先生にオススメです!
- 自分のデスクには、いつもモノが散らかっているなとは気づいている
- パソコン作業になかなか集中できない
- 「片付けをする」=「収納グッズを探す」という発想になりやすい
片付けの方針は?
参考にしたのはこちらの本。
デスクの上をスッキリさせる
一番のコツは、異質なモノを、視界から極限まで取り除くこと。
作業中にほかのことを考えてしまうのは、あなたの意思が弱いのではなく、視覚刺激の種類が多すぎるだけかもしれません。
「やる気が出ないのは自分のせいじゃない!」と思わせてくれる、嬉しい提案です。
ペン立てにボールペンがパンパンに刺さっていたり、急ぎでもないタスクを書いたポストイットがバラバラと貼られていたり、たいして見返すこともない予定表を一番目立つところに飾っていたり…
ぼくのデスクの上はこんな感じでした。
こんなデスクを、以下の2点に従ってキレイサッパリ片付けました。
- 「定位置がデスクの上」というモノは極力なくす
- 本や文房具も不要。デスクの上を一度ゼロにしてみる
机の上にはキーボードとマウスだけ。
「一気に広くなった!」という実感が出るほどではありませんでしたが、視野に入るのはパソコン作業に必要なものだけになり、確かに集中できる感覚が増した気がします。
デスクの周りもスッキリさせる
週に1回以上使うモノしか、デスク周りには置かない。
なんとなく使う頻度が多い気がする参考書、いつか読もうと思っている学会誌、医局会で配布された院内資料。
冷静に見回してみると、使用頻度が多くない割にデスクや周りのスペースを占拠しているモノが溜まっています。
とりあえず、教科書の中でも使用頻度が低いものはロッカーへ。
学会誌や書類は、まず「現物で残す必要性があるか」という視点で分類しました。現物が必要ないものは、あらためて裁断→データ化しました。
ScanSnap、使ってますか? 「医学書をガッツリスキャンして、デスク周りをスッキリさせた!」 そんな先生も少なくないのではないでしょうか。 しかし、そこで満足してはもったいない! 医学書以外でも、スキャンすべき書類は[…]
収納グッズは買わない
収納グッズを買い足すタイミングは、最終工程です。
「形から入る」と、成功確率を大きく下げてしまいます。
デスクの片付けを始めると、こまごましたものが出てきます。
捨てるのももったいないので、見栄え良く収納してしまいたくなりますよね。
実際に「デスク 片付け」で検索すると、推測変換に「グッズ」が出てきますしね。
ただ、これにひっかかってしまうと、結局うまく片付けができないんだそうで。
いちど片付けしてみませんか。
とりあえず始めてみた片付けでしたが、やってみるとサッパリするものでした!
時間に追われながら仕事をした後、いざ作業をしようとしたときにデスクが散らかっているのは、実はストレスフルだったんだと気付かされました。
整理整頓されたデスクは、頭の中をクリアにして、次に取り組むべきタスクへの集中力を高めてくれる感じがします。
デスクが散らかっているなかで仕事をしていると、無意識に疲労感や焦りが出てきて、さらなるストレスにつながるのかも。
いちど思い切ってデスク周りを整える習慣を取り入れてみませんか?
片付けで得られるリフレッシュ感と効率性を体感してほしいです。