【何時間眠れてる?】適正な睡眠のために試したことリスト

「忙しくて寝る時間が取れない」「寝不足だけど、何とかなる!」
そんなふうに思っているあなた――ちょっと待ってください!

かつての僕もそうでした。学生時代は徹夜なんて当たり前、当直明けでも元気に遊びに行くのが普通だと思っていました。でも、30代になって気づいたんです。
「睡眠を軽視すると、心も体もダメージを受ける」ということに――。

睡眠を改善するだけで、集中力・免疫力・メンタルの安定感が驚くほどアップします。今回はぼくが実際に試して効果を感じたものを中心に、「睡眠の質を高める具体的な方法」をお伝えします。

睡眠を軽視していた20代

学生時代や初期研修医の頃、睡眠時間なんて気にしていませんでした。

  • 「徹夜でカラオケ!」
  • 「当直明けに遊びに行く!」

そんな無理を自慢していたものです。でも、30代になった今、さすがに無茶はききません。当直明けはどっと疲れが押し寄せ、頭も体も働かない…。そこで冷静に振り返ると、「睡眠をないがしろにしたことで損していたな」と気づきました

『CareNet』でも、医師の睡眠についての特集記事がありました。

CareNet.com

近年、睡眠は健康管理の重要なカテゴリーとしてさまざまな業界で注目されています。そこで、多忙を極める医師の睡眠状況や睡眠満…

この記事では、医師1000人に行った睡眠に関するアンケート調査の結果が紹介されています。

  • 診療科にもよるが、およそ50%の医師が現在の睡眠時間・睡眠の質に不満がある
  • 当直以外でも、半数以上が睡眠時間6時間以下
  • 睡眠のために、枕、マットレス、寝室環境にこだわる医師が多い

睡眠不足が招く3つのデメリット

  1. メンタルに悪影響
  2. 頭が回らない
  3. 体調を崩しやすい

メンタルヘルスに悪影響

寝不足だとイライラしやすくなりますよね。ぼくも思い当たることが…。

  • 電話が鳴ると「イラッ」とする
  • 話しかけられても上の空で、相手と目を合わせない

そんな自分を思い出すと、申し訳ない気持ちになります。睡眠不足は心の余裕を奪い、人間関係にも影響するんですよね。

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頭が回らない

医師として致命的なのが、判断力の低下
「必要な検査をオーダーし忘れる」「患者さんに筋道立てて説明できない」なんて経験、みなさんにもありませんか?

体の調子も悪い

特に感じるのは睡眠不足からの体調不良。風邪をひくタイミングって決まって当直明けだったりしませんか?くだけた表現ですが、「睡眠不足が免疫力を低下させる」のは事実のようです。

睡眠の質を高める習慣

睡眠時間の短縮、質の悪化は仕事のパフォーマンスに影響するわけです。どうにか良い睡眠をとりたいんですが、そもそもどんな睡眠を目指すべきなんでしょうか。

睡眠学者の西野精治氏の著書『スタンフォード式 最高の睡眠』によると、良質な睡眠をとるためには「眠るまでの準備」もかなり重要だそうです。

良質な睡眠のために意識したい3つの習慣

スタンフォード式 最高の睡眠』から、個人的に「参考になった!」と感じた部分を抜粋して紹介します。

  1. 眠りはじめの90分で睡眠の質が決まる
  2. スムーズな入眠のために深部体温をコントロールする
  3. 夜のカフェインは控える

1. 眠りはじめの90分で睡眠の質が決まる

寝ついたあとの最初の90分間はノンレム睡眠だそうですが、この時間が睡眠全体の中でもっとも深い眠りなんだそうです。この最初の90分間のことを、西野氏は『黄金の90分』と表現しています。ここの睡眠をいかに深くするかが、睡眠メンテナンスで意識すべきポイントなんだそうです。

何時間寝ようが、最初の90分が崩れれば、残りも総崩れになってしまう

西野精治『スタンフォード式 最高の睡眠』

2. スムーズな入眠のための体温コントロール

『黄金の90分』を確保するために、「体温」をコントロールすると良いそうです。

「体温」と「脳」というスイッチによって、あなたの体と頭はスリープモードに切り替わり、睡眠が劇的に変わる。 スムーズに眠りの世界の入り口へとたどり着き、より深く眠れる。 たとえ量が少なくても、質を最大限に高められる。

西野精治『スタンフォード式 最高の睡眠』

皮膚温を上げて熱放散→深部体温を下げる→入眠する』。
この流れを実現するために、入浴やシャワーのタイミングをどうするべきか、書籍で解説されています。

3. 夜のカフェインは控える

また、「脳」を適切に睡眠モードに切り替えるのも、『黄金の90分』を確保するために重要です。

ぼくは夜にコーヒーを飲むのが好きなんですが、カフェインは睡眠導入の大敵

血中のカフェイン濃度は半分になるまで約4時間かかる。そのため、就寝1時間前と3時間前にコーヒーを一杯ずつ飲むと、10分ほど寝つくまでの時間が長くなり、30分程度睡眠時間が短くなるという報告がある

西野精治『スタンフォード式 最高の睡眠』

そこで、カフェインレスコーヒーに切り替えました!中でもスターバックスのカフェインレスは、普通のコーヒーと変わらない美味しさ。ちょっとお高めですが、良い睡眠には投資する価値ありです。

みずきち
美味しいコーヒーを飲みながら、カフェインレスで睡眠の質を高める。一石二鳥です。

睡眠で気をつけるべきポイントはたくさんある

ここで紹介した3点以外にも気をつけるポイントが多くあり、書籍で解説されています。

  • 入浴やシャワー以外の体温コントロールの方法
  • 「明日早い!」ときはどうしたらいい?
  • 「覚醒のスイッチ」はどんなものだろう?
みずきち
書籍を読めば、睡眠の質を高められること間違いなしです!

睡眠環境を改善したい

睡眠習慣を見直したら、次は「睡眠環境」の改善について考えたいと思います。

  1. 寝具(枕、マットレス)の見直し
  2. 加湿を心がける
  3. 日光を取り入れる

1. 枕とマットレスに投資しよう

ぼくは一時期、オーダーメイド枕を使っていました。枕を店舗に持ち込めば、首や背筋の曲がり具合に合わせて、枕の高さなどを調整してくれるというもの。3万円ぐらいの値段でしたが、それ以降のメンテナンスは無料なので、頻繁に調整に通っていました。
ただ、どれだけ細かくメンテナンスしても、家に持って帰るとなんだかしっくりこなかったんです。店舗のマットレスの上で調整するのと、自宅のマットレスで使うのではどうしてもズレが出てしまうんですかね。

というわけで、手頃な価格のものを片っ端から試して、自分にあうものを探し出す方法に切り替えました。結果、満足できるものに無事出会えたわけですが、それがこの枕。

数千円ぐらいのものが結局いちばん自分にしっくりきたんです。もちろん、大多数の人はオーダーメイド枕がいちばん確実に満足できるんだと思いますが…合う合わない人によるはずです。オーダーメイド枕を作るもよし、手当たり次第に試すもよし。ぜひみなさんにも、睡眠の質を高めるために、自分にあう枕探しをしてみてほしいです。

買ってみて100%満足できるものではなかったら?病院の当直室に置いてみてはどうでしょうか。少なくとも当直室に備え付けられている枕よりは、寝心地が格段に良くなるはず!

また、マットレスですが、我が家では『Koala』のマットレスを愛用中。青山の店舗で試してみて気に入りました。「AirWeave」や「TrueSleeper」も試しましたが、Koalaが一番しっくりきました。返品保証もあるので、まずはお試し購入してみるのもおすすめです。

室温だけでなく、加湿も

朝起きた時に喉がカラカラだったことはありませんか?加湿をせずに眠っているのなら、それが原因かもしれませんよ。しかも、乾燥は肌トラブルの原因にもなります。「加湿をしていない当直室で寝不足」なんて、肌荒れまっしぐらです。

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ぼくは加湿器を2つ購入して、自宅の寝室と当直室でそれぞれ使っています。
自宅では大容量の加湿器を使っています。部屋全体をしっかり加湿でき、水の補充の手間を減らせるからです。

いっぽう当直室では、小型の加湿器を使うようにしています。共用の部屋なので加湿器を置きっぱなしにできず、当直のたびに自分のロッカーから運んでこなければいけないんですよね…大きいものだと持ち運びに困るので、ベッド周りを加湿できるぐらいのサイズにしています。

みずきち
これでも、当直室内を加湿するのには十分なパワーがありますよ!

朝の日差しを取り入れる

「朝日を浴びると目覚めが良い」とはよく聞きますが、一晩カーテンを開けっぱなしにするのは難しいですよね。
そこで便利なのが『SwitchBot』という自動カーテン開閉デバイス。ただ、実はぼく自身はまだ導入できていません…。普段子どもといっしょに寝ているのですが、ぼくがいちばん早起き。ぼくの起床時間に合わせてカーテンを開けると、むやみに早い時間に起こしてしまうからです。将来的にはぜひ使いたいと思っています。

ちなみに、子どもに気づかれないように朝起きるのってけっこう難しくないですか?

ぼくはApple Watchを導入してから、起床時の「子どももついでに起きてくる」問題を解決できました。

Apple Watchで睡眠の質を可視化する

最後に紹介するのは、Apple Watchを使った睡眠記録の方法です。
AutoSleep』というアプリを使えば、毎日の睡眠時間をしっかり可視化できています。
このアプリでは、眠ったときの心拍数の変化を睡眠の記録に変換しているようです。

健康な人の場合、目を閉じてから10分未満で入眠する。心拍数がだんだん落ち着いて、交感神経の活動が低下し、副交感神経優位になっていく。

西野精治『スタンフォード式 最高の睡眠』

みずきち
AutoSleepを導入して、睡眠への意識が大きく変わりました
「しっかり眠れたな」「よく眠れなかった…」という自分の感覚と、AutoSleepのデータはかなり相関すると実感しました。

まとめ:質の良い睡眠は『未来の自分への最高の投資』です

睡眠を改善することは、毎日の自分のパフォーマンスを底上げする近道です。
ただ長く眠るだけでなく、質を高めることが大切。

この記事でご紹介した、寝具選びやカフェインの調整、環境づくりなどの小さな工夫を少しずつ取り入れることで、毎日の睡眠が変わります。そして、目覚めた時の爽快感や、日中の集中力の違いをきっと実感できるはずです。

睡眠は、健康維持と仕事のパフォーマンス向上に不可欠です。「試してみようかな?」と思ったものがひとつでもあれば、ぜひ今から始めてみてください。

自分に合った睡眠環境を整え、毎日をもっと快適に過ごしていきましょう!

みずきち
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました!
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