Ankiで専門医試験に受かりました【医学生、研修医にもオススメ】

専門医試験。医師国家試験に受かって以降、久しぶりの試験です。

変わるのは試験の内容やレベルだけではありません。
ぼくらの勉強する環境も、医学生のころとはかなり違っています。
当時は勉強にだけ集中できる時間をたっぷり作れましたが、医師として働きながらの現在、なかなかそうはいきません。

しかも、当時より年を取った現在、昔よりも記憶力は低下しているもの。
読んだはずの内容・勉強したはずの内容を覚えていない自分に、愕然とすることもしばしば。

「まとまって勉強する時間なんて作っていられない!」

「スキマ時間に勉強するだけで試験に合格したい!」

「いまさら手書きでコツコツ暗記なんてやっていられない!」

そんなあなたにオススメなのが、暗記用アプリ『Anki』です。

①フラッシュカード形式で使いやすい
②画像やリンクも取り込める
③忘れそうなタイミングで問題を出してくれる
④データの同期、共有ができる

この記事では、Ankiが専門医試験対策としてオススメである理由と、ぼくが小児科専門医試験に合格したときの実際の使い方を紹介しています。

この記事はこんな方に役立ちます!

  • 日々の業務が忙しくて十分な勉強時間が取れない
  • 効率よく、最小限の労力で試験に受かりたい
  • 「専門医試験」、どう勉強すればいいかわからない
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Ankiが専門医試験の勉強におすすめな理由

①フラッシュカード形式で使いやすい

一問一答形式で、「問題」と「答え」をシンプルにサクサク表示していきます。
短時間での学習に有利なスタイルです。

参考書の長文をゆっくり読み込むのもいいですが、ちょっとしたスキマ時間で効率的に勉強するならコレ。
問題文も、過去問などからコピペしてしまえばすぐに問題集が作れてしまいます。

②画像やリンクも取り込める

文章だけでなく、画像もそのままコピペで取り込めます。
絵で覚えるほうが効率がいいという方もいるでしょうし、アナログの暗記カードにはない利点です。

みずきち
穴埋め画像を問題として使ってもいいですね。

③忘れそうなタイミングで問題を出してくれる

学習を進めるときには、自分の理解度をその都度カードに覚えさせることができます。

「もう一度」や「難しい」を選べば比較的早いタイミングで再度出題されます。
「正解」や「簡単」を選ぶと、しばらくは同じ問題は出題されなくなります。

  • 覚えにくい問題を最適なタイミングで覚えられる
  • 覚えた問題に繰り返し時間を使わずにすむ

後者は見落とされがちですが、試験勉強では「できないことにだけ集中する」ほうが効率がいいです。

④データの同期、共有ができる

いっしょに専門医試験を目指す同期がいるなら、ぜひ手分けして問題集を作りましょう。
お互いに作った問題集を共有して勉強すれば時短になります。

さらに言えば、「同期や周りの受験者と同じ内容を学習する・同じ回答をする」というのは、専門医試験で合格する必要条件です。

専門医試験に合格したAnkiの使い方

ここからは、ぼくが実際に小児科専門医試験に合格したときのAnkiの使い方をご紹介します。

まずは、実際のアプリの画面から。

まさに一問一答形式。文章は色々なところからコピペしただけなので、カード1枚ごとの作成時間は30秒もかかっていません。

問題を作るときに意識したポイントは3つです。

①過去問や問題集を中心に勉強する
②カードの見栄えを気にしすぎない
③出典を明確にする
ひとつずつ解説していきます。

①過去問や問題集を中心に勉強する

単純に、「試験対策の目的にあわない知識を得るのに余計な時間をかけない」ため。
ときどき、「せっかく試験勉強をするんだし、知識を徹底的にブラッシュアップしよう!」という人がいます。
志は立派ですが、試験勉強をするうえでスジが良いとは言えないと思います。
まずは試験範囲の知識を広く・適切な深さで頭に入れるべき。
そのうえで、気になったところがあれば深堀りをしていけばいいでしょう。

②カードの見栄えを気にしすぎない

凝り性な方が陥りやすいポイントです。
コピペしたときの微妙な誤字脱字や、改行のズレなどをいちいち直していたらキリがありません。
頭に入れればいいだけなのですから、内容が間違っていない限り細かい点は修正しないようにしたほうが時短です。
また、Ankiのフラッシュカードはその気になれば徹底的にカスタマイズできます。
ただし、そこに時間を使いすぎては本末転倒!
「覚えるだけでいいんだから、細かい設定は不要」と割り切って付き合いましょう。

③出典を明確にする

出典が大事な理由は2つ。
「あとあと確認しやすくするため」というのもありますが、「できるだけ公的な資料を情報源にする意識を持つため」というのが大きいです。
闇雲に情報を集めているだけだと、『どこかの誰かがブログで言っていた情報』『厚生労働省の発表資料』『専門の参考書の記載内容』『一般商業誌に載っているようなエキスパートオピニオン』などなどが混在してしまいます。
一緒に勉強している同期と情報交換していて内容が食い違った時などには、どちらの情報の出典がより信頼度が高いかが大事になってきます。
「厚労省の〇〇の資料に書いてあった情報だから、正しいはず」「ネットに載っていただけだから、信頼度はイマイチなんだけどね…」という温度感を持って、お互いに有益な情報交換をしましょう。
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Ankiのインストール手順

一般的なアプリのユーザー登録と代わりはありません。公式サイトはコチラ
https://apps.ankiweb.net/

①アカウント作成
②パソコン版のAnkiをインストール
③スマホ版のAnkiをインストール

それぞれ、特に解説もいらないぐらい簡単です。
スマホ版のAnkiは有料です。

あとはデッキ(問題集)と個別の問題を作っていくのみ!
言うまでもなくPCのほうが操作性が高いので、問題作成はPC版のAnkiでするようにしましょう。あとはスキマ時間にひたすらスマホで問題を解くだけです。

まとめ

いかがでしたか? Ankiは確かに最初は少し手間がかかりますが、一度使い方を覚えてしまえば、あなたの勉強法を大きく変えてくれるはず!

ぼく自身、Ankiのおかげで勉強のスピードが格段に上がり、余裕を持って合格できました。定期的な復習のサイクルを作って、知識をどんどん吸収していきましょう。Ankiで試験勉強を効率化し、合格に向けて一歩ずつ進んでいってください。コツコツ積み重ねた努力は、必ず結果に結びつきます。

みずきち
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました!
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