ぼくは学会や勉強会での発表が苦手です。
スライドを作ったり、話の筋を考えたりするのもそうなのですが、何よりユウウツなのが質疑応答。
ベテランの先生たちから、イヤな角度の質問が来たらどうしよう…と毎回怯えています。
この記事はこんな先生に役立ちます!
- スライドはキレイに作っているのに、発表自体はなんだかうまくいかない
- 発表の質疑応答がいつもユウウツ
この記事では、発表の質疑応答を乗り切るためのポイントについて、『学びを結果に変えるアウトプット大全』の内容も引用しながら解説しています。
ぼくと同じように発表の質疑応答が苦手な先生に役立つと信じています。
- 発表準備は想定問答の作成にも時間を割くべき
- 質疑応答では、相手の質問内容を分類して対応を考える
発表前に必要なのはスライドづくりだけではない
スライドと原稿を作り上げ、関連資料をまとめて持っておくだけで満足してしまいがちです。
しかし、質疑応答に備えるという観点からは、大事なことが抜け落ちています。
それは、「想定される質問を考えておく」こと。
当たり前のように聞こえるかもしれません。
しかし、これがなおざりだったせいで、質疑応答の現場でアタフタしている先生を何度も目にしました。
そしてなにより、ぼく自身が何度もテンパった経験があります。
質疑応答を想定して参考資料を読み込むほうが、ただ資料の内容を丸暗記するよりも役に立ちます。
というより、想定される質問に対応できるような情報を集めるのが実践的でしょう。
想定質問を考えている中で、スライドに追加したいことを思いつくこともあります。
では具体的に、質疑応答は何問ぐらいを想定しておけばいいでしょうか?
『学びを結果に変えるアウトプット大全』では、
- 10問で70%
- 30問で90%
- 100問で99%
がカバーでき、実際は30問ぐらいの問答集があれば十分と紹介されています。
これは、ぼく個人としても同じぐらいの感覚です。
本番、質疑応答での心構え
発表はなんとか終わり、いざ質疑応答になりました。
相手の質問にうまく回答するにはどうしたらいいでしょうか。
ポイントは、「質問の内容を見極めて対応を変える」ことです。
そもそも質問になっていない質問が来た場合
質疑応答のはずなのに、「それって質問なの?」という内容のことってありますよね。
その道の専門家の先生が、自分の意見や経験を話したいという場合にありがちです。
このパターンの時は、「勉強になります、ありがとうございます」と回答しておけばオッケーです。
あるいは逆に質問を返してしまってもいいかもしれませんね。
質問の内容がはっきりしない場合
「要するに何が聞きたいの?」という質問が来た場合。
「〜というご質問でよろしいでしょうか?」と聞き返した方がいいです。
何を聞かれているのかよくわからないまま答え始めると、内容もまとまらず焦った回答しか出せなかったりします。
楽なのは、質問内容を確認するときに自分が答えやすい形に質問を変えてしまうことです。
ただし、論点はずらさない。
どうしても答えられない質問が来た場合
臨床データがない、エビデンスがないなど、答えるための材料がない場合。
事前の準備をしっかりしていても、こういったパターンが起こってしまうことがあります。
この時は、素直に「分かりません」と答えた方が無難だと思います。
根拠のないまま無理に回答すると、その後の議論がおかしな方向に向かっていくことがあり要注意です。
プレゼンで大事なのは下準備
この記事では、発表の質疑応答を乗り切るためのポイントについて解説しました。
- 発表準備は想定問答の作成にも時間を割くべき
- 質疑応答では、相手の質問内容を分類して対応を考える
発表やプレゼンは当然ながら医学会に限らず、ビジネスの場でも一般的です。
医師向けのプレゼン方法だけでなく、ビジネスマン向けの解説本を読むのもオススメ。
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